ダランベール法

ダランベール法

有名なベッティングシステムの1つである「ダランベール法」についてやり方を解説します。

シミュレーション検証の結果、この戦略は他の戦略と比較しても、利益を出しやすいシステムということがわかりました。

検証の結果、欠点、期待値などを記事にしましたのでご覧ください。おすすめします。

シミュレーターも2つ用意しましたので、試してみてください。

ダランベール法のやり方とは

ダランベール法は一連の賭けの流れの中で、負けたら次の勝負の賭け金を1増やし、勝ったら賭け金を1減らすというシステムです。

もし$10からスタートして負けたら次のベットは$11、次に勝てば$10に減らすというふうに賭けていきます。

例1を見てください。3連敗してるので賭け金は$10→$11→$12→$13と増えました。4回目で勝利したので次の賭け金が$12に1減らしてます。

例2を見てください。こちらは$10からスタートして5連勝してます。$10→$9→$8→$7→$6と1ドルずつ減ってますね。

基本的なダランベール法のやり方はこのようにとてもシンプルです。

勝てば賭け金を減らす、という仕組みなので、$1からスタートすることはなく、$10や$20や$30からスタートするプレイヤーが多いでしょう。

 

賭け金がゼロになれば終了

システムの一連の賭けの流れで、最後のベット額は$1になります。そこで勝利すれば次の賭け金がゼロになりますので、終了します。

ゼロになれば利益確定ということでその日は終了しましょう。

別にゼロになるまでやり続けなくても利益が出たタイミングで止めても構いませんし、またダランベール法を再スタートしてもよいでしょう。

 

ダランベール法の目的

負けた時に次の賭け金を1だけ増やすことで、直前の負け額を取り戻そうとするシステム、ということがわかりますね。

マーチンゲール法のように、これまでの損失をすべて取り戻すようなシステムではありませんが、賭け金が飛躍的に高くはなりにくいので、リスクは低いですね。

 

適応するゲームの種類

ダランベール法は勝率五分五分のゲームに適応することができます。

つまりルーレットの赤・黒・偶数・奇数・ロー・ハイ、バカラ、ブラックジャック、丁半博打などです。

バカラのバンカーベットは勝利しても手数料で5%取られるので、上手く賭け金を設定しないといけません。 例えばベット額$100で勝利しても$95しか利益が出ません。負けたら$1増やしていくよりも、手数料の方が高くなってしまいます。バカラでダランベール戦術をやるなら初心者の方はプレイヤーベットでやりましょう。

ブラックジャックはダブルやスプリットがあるのでダランベール法を使うプレイヤーは少ないかもしれません。

 

ダランベール法のシミュレーション検証とグラフ

では、実際にサンプルを見ていきましょう。

ダランベール法の検証サンプル1

以下の表は$10からスタートして連続的に賭けていった場合を表しています。

No ベット額 勝敗 勝ち金 負け額 トータル損益
1 10 × -10 -10
2 11 × -11 -21
3 12 × -12 -33
4 13 13 -20
5 12 12 -8
6 11 × -11 -19
7 12 12 -7
8 11 11 4
9 10 10 14
10 9 × -9 5

まず$10を賭けています。3回目までは負け続けているので1ずつ増やして賭けていきます。 4回目で$13賭けたところで勝ちましたので、5回目は$1減らした$12を賭けています。

10回のプレイで勝ちが5回、負けが5回ですが、トータルの損益は+5で終了しています。勝ち数負け数が一緒でも利益が出る、ここがダランベールの利点ですね。

同じ要領で10回目まで賭け続けた場合のシミュレーションでした。

 

ダランベール法の検証サンプル2

次はもう少し興味深いケースです。23回の試行回数です。

No ベット額 勝敗 勝ち金 負け額 トータル損益
1 10 10 10
2 9 × -9 1
3 10 × -10 -9
4 11 × -11 -20
5 12 12 -8
6 11 × -11 -19
7 12 12 -7
8 11 × -11 -18
9 12 12 -6
10 11 × -11 -17
11 12 12 -5
12 11 11 6
13 10 × -10 -4
14 11 × -11 -15
15 12 × -12 -27
16 13 13 -14
17 12 12 -2
18 11 11 9
19 10 × -10 -1
20 11 × -11 -12
21 12 × -12 -24
22 13 13 -11
23 12 12 1

23回の勝敗内訳は、勝ち→11回 負け→12回です。負け数が多いけどトータルの損益を見ると+1になっています。

確率約50%で勝利できるバカラやルーレットは、勝ちと負けが同じ確率で起こる事象です。勝ったり負けたりするので表のような勝ち負け状況になるでしょう。

このような勝ったり負けたりするストリークの中では、ダランベール法を使うと$1ずつ本当に少しずつ積み上げていくことができると言えます。

かなりローリスクで、ローリターンな戦略です。

 

※カジノでは最低賭け金が決まっている($5など)ので、賭け金$5からスタートすることはできません。$10とか$20からスタートすることになります。

 

ダランベール法検証グラフ

ダランベール法で長期間プレイを続けるとどんな資金増減グラフになるのかを表しました。

当初資金は$1000持ちでスタートして、ベットは$10から賭け始めました。およそ1000プレイに向けてやって$1600ぐらいでフィニッシュしました。

本当に地道に少しずつ資金が増えていきますね。

ダランベール法

検証してみると結構勝てる率が高くて自分的にも驚きました。10回やると6回ぐらい利益出してフィニッシュできるぐらい。ただしこれは勝ち負けの確率半々の架空のギャンブルを想定したものでの話。バカラやルーレットの赤黒はハウスエッジがあるため、このようにはなりません。

後半メカニズムと改良版を紹介しますが、ダランベール法シミュレーターで最初の賭け金10で何パターンか検証してみてください。

 

ダランベール法の欠点と利点

利点が多く、欠点が少ないダランベール法だと思いますがここで整理。

 

ダランベール法の利点

マーチンゲール法のように負けて倍額賭けるのではなく、1増やした額を賭けるだけなので連敗しても大負けしにくい事が挙げられます。

仮に10連敗してもベット額は最初の額より+10しただけなので、資金難で終了になることもありません。

ギャンブルのベット額上限に到達して賭けをカジノが受け付けないケースもほぼないでしょう。

そして連続して勝つことで報酬を増やして行くことができますし、勝ち負けを繰り返す流れの中でも1ずつ増やしていけます。

 

ダランベール法の欠点

欠点は勝ち、負けを交互に繰り返していると1しか増えないのであまり稼いでいる感が無いという点です。

あるいは連敗し続ける運の流れ(オカルトw?)だと取り戻すのが難しく連勝に期待することになります。

とは言え「破綻」しやすい訳でもないし、他のベッティングシステムより欠点は少ないと思います。

勝ちの方が増えて賭け金がゼロになれば利確して終了ですが、それよりも前にどこかのタイミングで連勝をして利益が出たら止める資金管理を行った方がよいかもしれません。

 

どうしてダランベール法は勝てるのか、そのメカニズムと改良するには

何故ダランベール法は利益を出しやすいのか詳しく見て行きましょう。

 

バカラのプレイヤーベット$10スタートを推奨

ダランベール法はバカラのプレイヤーベットでやった方がわかりやすくてよいと思います。またいくらのベット額でスタートするとよいのかも解説します。

バカラのプレイヤーベットの勝率は49.32%ですが、簡単のために100回プレイしたら49回の勝利と51回の敗北で考えてみましょう。

$10ベットからスタートし、仮に勝ち→負けを繰り返すような感じで進んでいくと、勝利時に資金は$1ずつ増えていきます。49回の勝利で$1ずつ増えるので、+$49。でも負けが2回多いので-$10, -$11。$49-$21=+$28で着地します。

バカラの確率で考えれば100プレイ後には+28の利益が出て終えることができます。

 

$20ベットからスタートするとどうなるか

$20ベットからスタートしても同様に49回の勝利で$1ずつ増えるので+49、けど負けが2回多いので-20、-21となります。+49-20-21=+8の利益で着地。さっきの$10スタート時よりも利益が少ないですね。

1ずつ利益を積み重ねた割に、負けた時に多く減ってしまうのがアダとなって利益が少なくなっちゃうわけですね。だから$10スタートの方がよいのです。

あるいは$20ベット開始など、高めの金額からスタートする場合は、賭け金の増減額も$2ずつにするとか$5ずつにするなどアレンジしたほうが良いでしょう。

 

$20ベットスタートなら増減を2に改良するとよい

勝ち負け時の増減額を$2にすればよいです。49回の勝利で$2ずつ増えるので+98。2回分の負けは-20、-22です。+98-20-22=+56で着地します。

 

基底賭け金の10%を増減させるのが改良版ダランベール法

以上のことをまとめると、

  • $10でスタートしたら増減額は$1
  • $20でスタートしたら増減額は$2
  • $30でスタートしたら増減額は$3
  • $100でスタートしたら増減額は$10

と、このように基底となる最初に決めたベット額の10%の額を勝ち負け時の増減額にすると、賭け金と利益のバランスがとれます。

 

バカラのバンカーベットでダランベール法

順を追って説明したかったのでプレイヤーベットの方がわかりやすいのですが、実はバンカーベットの方が利益が出ます。

バンカーベット時の勝利金は等倍から5%のコミッションを差し引かれます。

一方でバンカー勝利の確率は50.68%なので100回プレイすれば、プレイヤーベット時よりも2回多く勝てる可能性が高い。

51勝49敗になる確率でいくと、計算は省きますが$42.55で着地します。

 

ルーレットでダランベール法

残念ながらルーレットの赤黒、EVEN/ODD、ローハイベットはバカラより勝率が悪い。18/37≒48.65%の勝率です。

仮に100スピンまわすと、48回の勝利と52回の敗北に収束する可能性もあります。(49勝51敗ならバカラと同じになりますが)

勝利時は+1ずつ積みあがるので+48。敗北は4回多いので-10、-11、-12、-13となります。+48-46=+2で着地

ルーレットでダランベール法をやるなら、基底$10ベットに対して20%の、$2を勝ち負け時に増減させる戦略に改良しないといけません。

もし$10スタート、増減$2で、上記の確率で計算すると着地は$41になります。

 

まとめ

以上、ダランベール法がどうして勝てるのか、そのメカニズムをご紹介しました。

資金が少ない人でも地道に$5スタートの±1戦略でもいいし、資金持ちのかたは$100の±10戦略でもいいしご自身の基準を見つけてトライしてみてください。

 

ダランベール法のシミュレーターはこちら

シミュレーター簡易版
簡単に動かしてグラフで見るならこちら。

シミュレーター2パラメータ調整版
いろいろ設定値を調整して動かすならこちら。

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